左官とは?

そもそも、左官とはなんでしょうか?
石灰や土、砂などといった自然素材を塗った壁を左官壁といいます。
この壁を作る仕事が「左官」です。
ちなみに「左官」というと、日本のもの!という感じがしますが、
(手法や素材は異なりますが)海外にも左官が存在します。

左官って難しい?

写真で見ると

「意外と簡単かな?」

と思うかもしれません。

しかし、自然素材である、石灰や土、砂を鏝で取って、均等(もしくは理想的な見栄えになるよう)に塗ることは決して簡単ではなく、それこそ「職人技」によってのみなせる技です。

同時に、この塗る作業こそ、左官の醍醐味であり、やればやるほど奥の深いものです。

左官工事風景 中西工業 熊本県 伝統工法
左官工事風景 中西工業 熊本県 伝統工法

日本の左官と壁

古典家屋

現代の日本家屋は、時代とともに効率化・簡素化が進み、壁には工業用のボードを張り、その上にクロスを張るということが、一般的となりました。

昔の家屋は違います。家屋の壁は土壁でできていました。

前述のように天然素材を使って壁を作るので、その仕上げを行う職人が左官職人でした。

時代とともに進化

土壁も時代とともに発展してきました。

例えば、石灰を使って白を表現するなどの色をコントロールが可能になり、
素材を研究することで、耐火性のある左官素材も開発されてきました。

現代になるにつれ、なくなるイメージがあるかもしれませんが、
文明開化後も、技術は芸術性においてもしっかり発展して、洋風建築の装飾にも対応しました。

塗壁の良さいろいろ

自然素材の左官工事によってできた塗壁には、さまざまな良さがあります。
※素材により異なります。

調湿性

調湿性 中西工業 左官

左官の歴史は気候との闘いの歴史でもあります。
湿度調整により、快適な空間を作ります。

防虫性

調湿性 中西工業 左官

湿度の調整に伴い、もう一つの利点が防カビ・防ダニです。
お子様のいるお家でも安心です。

地球にやさしい

調湿性 中西工業 左官

伝統工法で行われる左官工事は、自然素材で塗壁を作ります。
自然素材なので、地球環境にも優しいことが特徴です。

近年の塗壁が流行っている理由

左官でおしゃれな部屋 中西工業

近年の塗壁が流行っている理由は、風合いとデザイン性です。

時代とともに、左官の技術は進化してきました。

近年は、地域復興や古民家再生、またエアビー(民泊)による日本文化の見直しなどにより、独特の風合いを演出できる左官工事による塗壁のニーズは高まりつつあります。

現代の左官の仕事色々

レンガ ブロック積 中西工業

ここまで塗壁や歴史に基づいた左官についてご紹介しました。
ですが、現代の左官の工事は塗壁だけではありません。
タイル貼りやレンガ積み、床や壁の仕上げなどにかかわる仕事も含めて左官と呼ばれます。